行政代執行予算6,700万円可決

 12月定例県議会が12月2日から19日までの日程で開催され、10月16日小川知事が表明していた飯塚市内住地区の、すでに稼動を停止している産業廃棄物処分場から鉛などの有害物質が溶け出し放置されている問題について県が行政代執行するための予算約6,700万円が可決されました。

12年間に及ぶ地元の苦難の闘いの結果

 これは、2001年にこの問題が発覚して以来、旧筑穂町のときから違法産業廃棄物の撤去を求めて苦難の活動をねばり強く続けてきた住民会議を始めとする地元住民や関係者の長年に亘る闘いの結果です。

小川知事の産廃行政大転換により大きく前進

 この間、民主党・県政クラブ県議団(22名)は再三に亘り、代表質問や一般質問でこの問題を取りあげ、県の責任を質してきました。事態が大きく動き始めたのは、昨年7月に住民側の訴えを認めた福岡高裁の判決を不服とした県側の上告が最高裁で棄却され、住民側の勝訴が確定してからです。小川知事は確定判決を受け、直ちに調査専門委員会を立ち上げ、「生活環境の支障の除去」を実現するため、現地でのボーリング調査を行ない、その結果に基づき、今年5月16日、事業者に対し8月14日を工事の着手期限とする措置命令を出しました。その後、措置命令の対象者に対し繰り返し催告が行なわれましたが、最終的に対象者全員がこの命令を履行する見通しがないとの判断に至り、今回の県による行政代執行の決定と6,700万円の補正予算計上となったものです。
 小川知事は今年度予算で、稼働中の安定型処分場の許可更新時(5年毎)に現地を掘削し違法投棄がないかを調査する費用約2,700万円や閉鎖された産廃処分場でかねてより地元から違法投棄等の問題が指摘されてきた問題の解決のための費用約4,700万円を予算措置するなど、これまでの本県の産廃行政を大きく転換してきました。今回の県による行政代執行決定はこの延長線上にあるものです。

まず雨水の排水対策に着手

 補正予算の可決により、工事は年度内に着手されます。まず、履土された処分場の周囲に台風や大雨にも対応できるよう側溝をめぐらせ土砂の流出を防止する沈砂池や放流量を調整する調整池を整備し、専用の排水路で放流し、土砂や雨水が周辺の田畑へ流出することを防ぎます。その後鉛を含む地下滞留水をボーリングにより井戸から汲み上げ、場内で処理せず、搬出してセメント製造キルン等に混ぜて焼却処分します。これまでに1年から1年半の期間が見込まれています。

工事完了は2017年度中

 その後、方法は未定ですが鉛の支障除去や履土をキャッピングして、雨水の地下への浸透を防止する工事を行ない、すべてが終了するのは2017年度中の予定です。総事業費は十数億円に膨らむ可能性があります。

今後も住民の意見を反映した対策を求める

 今回の代執行の決定にあたっては、10月25日に地元の大野公民館で周辺住民との意見交換が行われた他、11月5日の調査専門委員会では委員長が傍聴の周辺住民に審議事項のひとつひとつに意見を求めるなど住民の意見をかなり反映したものとなりました。今後も節目節目で県と周辺住民との意見交換の場を求め、調査専門委員会で住民の要望が反映されるよう求めてゆきます。